サッカーと書評生活

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アイスランド代表の凄さ

サッカーの話が続きますが、出場が決定した32チーム(か国)のなかでいちばんの驚きはアイスランド代表でしょう。
プレーオフを経ず、クロアチア、ウクライナ、トルコといった強豪国を含む欧州I組1位での出場決定ですから決してフロックではありませんね。でもそれは凄いことです。

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アイスランドは、まず人口が少ない(人口33万人強で旭川市程度)ので選手の絶対数が少ない。つぎにフランス、ベルギー、スイスなどのように移民系がいない。選手はすべて・・・・(s)sonという父称名を伝える純粋アイスランド人のみ。さらには気候上天然芝のピッチが極めて少ない。などとサッカーが強くなるには不利な条件ばかり。日本の方がよほどサッカーが強くなる要素を備えています。

確かにアイスランドは、10年くらい前まではFIFAランクは100位以下でUEFAにおいてもマルタ、ルクセンブルク、サンマリノ、リヒテンシュタイン、アンドラなどと同様の最弱国としての扱いでした。それが前回大会予選ではプレーオフまで進み、昨年のユーロフランス大会では予選を突破して出場を決めただけでなく、イングランドを破って堂々の8強進出。その実力は今や欧州中堅国上位といって良いでしょう。FIFAランキングでも日本より上の20位台前半をキープしています。

その理由は、国を挙げての室内練習場の整備とコーチングシステムの充実だということです。
しかし、最も評価すべきは、国内のリーグの規模が小さいため、国外のリーグに出て自分の価値を磨くしかないという逞しさとハングリーさではないでしょうか?国内リーグが充実し、海外に出ても実力を発揮できない日本選手とはそこが一番の違いでしょう。

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ロシアW杯出場全32チーム決まる

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 昨日?のペルーを最後に2018W杯ロシア大会全出場チームが決まりました。

イタリア、オランダ、米国、チリの有力国が出場をのがしたのは残念ですが、アイスランド、パナマの初出場組、1970年のメキシコ大会でのテオフィロ・クビジャスの活躍が懐かしい実に1982年のスペイン大会以来の出場のペルーが注目です。


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1970、1978,1982年大会出場のT.クビジャス(ペルー)


これを受け、FIFAでは大会の組み分けの前提となるFIFAランキングを参考としたポット分けが行われました。トップシードの第一ポットには、開催国のロシア他、欧州5、南米2です。最弱の第四ポットはアジア4、欧州1、アフリカ2、北中米1です。日本は予想通り第四ポット。唯一第四ポット入りを免れたアジアの国は第三ポットのイランでした。世界のなかのアジアのレベルというものがわかりますが、欧州予選1位通過で欧州各国リーグに有力選手を供給しているセルビアも第四ポットに入っていることを考えると、FIFAランキングを鵜呑みにすることもできませんが・・・・・・・。
POT 1POT 2POT 3POT 4
RussiaSpainDenmarkSerbia
GermanyPeruIcelandNigeria
BrazilSwitzerlandCosta RicaAustralia
PortugalEnglandSwedenJapan
ArgentinaColombiaTunisiaMorocco
BelgiumMexicoEgyptPanama
PolandUruguaySenegalKorea Republic
FranceCroatiaIranSaudi Arabia





W杯欧州プレーオフ アイルランド対デンマークを見る

録画でですが、先ほどW杯ヨーロッパ・プレーオフ、アイルランドvsデンマークを見ました。

ヨーロッパ・プレイオフのセカンドレグは他のセカンドレグ3試合はいずれもスコアレスドローで面白味にかけていたので、この試合ににもあまり期待はしていなかったのすが、面白い試合でした。

いきなり8分にホームのアイルランドが先制。これで逃げ切りを図ったアイルランドでしたが、あまりに逃げ切りに入った時間が早かったのか、デンマークにアウェイゴールの同点弾を入れられてしまいます。このまま終わると敗退となるため立場は逆転。一転して攻めに出てたものの、焦りからデンマークのエリクセンに2点目を献上。さらに2点が必要となる状況にものの好調エリクセンにハットトリックを決められ万事休す。なかなかスリリングな試合でした。

アイルランドの選手はほとんどがイングランドのプレミアかチャンピオンシップでプレー、デンマークの方もキーパーのシュマイケルがレスター、エリクセンがトッテナム、先制点のクリステンセンがチェルシーとやはりイングランドでプレーの選手が多く、ダブリンのアビバ・スタジアムの雰囲気もすばらしくほとんどプレミアの試合を見ているようでした。

それに比べたら今朝やっていた、日本対ベルギーの試合なんて所詮親善試合、つまらないものでしたね。

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喜ぶデンマーク選手とうなだれるアイルランドの選手


これで、ヨーロッパ14代表(開催国ロシアを含む)が決定。イタリアとオランダが欠けるのは寂しいものの、堂々1位通過の初出場のアイスランドにユーロに続いて旋風を巻き起こしてほしいものと思います。









佐藤優の集中講義 民族問題 文春新書

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2017年10月20日発行 文藝春秋 830円

本書は佐藤優氏が同支社大学東京サテライト・キャンパス行った10回の講義記録を編集、加筆修正したものです。

前半に旧ソ連時代のスターリンの民族政策、ベネディクト・アンダーソンの「想像の共同体」、アネスト・ゲルナーの「民族とナショナリズム」をテクストとして民族論を展開します。

いずれにしても”民族”とはたかだか250年くらいの歴史しかない、流動的な近代の産物ではないかと思われます。

民族理論の実例として、ウクライナ問題を取り上げます。長年ロシア帝国の一部としてロシア語を日常的に使っていて正教の信者でもあり民族意識の希薄なドネツクなどのウクライナ東部、と第2次大戦後にソ連領となりカトリックと合同のユニアート教会員でありウクライナ語を日常的に使っていたウクライナ西部との対立という”民族”間の対立がウクライナ問題の本質だと述べます。まさにも駐モスクワ大使館調査官だった佐藤ならではの見方だと思います。

最後に沖縄について述べます。佐藤の母親が琉球人であったとは初耳ですが、歴史文化が異なり、明治期に半ば強引に日本に取り込まれた琉球人は今後民族に発展する可能性を述べます。佐藤自身は沖縄の独立については否定的ですが、独立運動については肯定しています。

冒頭に佐藤は日本人は民族問題がわからないことを取り上げます。それは日本人が大民族で且つほとんどが日本列島に集中しているためだと述べます。その通りだと思います。我々が民族問題を考えるえる際にはそこがスタート地点、そして本書がそのテクストになるものと思います。
ところで、先月ぽっと湧き出した、スペインのカタルーニャ分離問題、佐藤ならこれをどうとらえるだろうか?

DNAの98%は謎 ブルーバックス

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小林武彦著 講談社 2017年10月20日発行 920円

最近書店に並び始めた読みごたえのある一冊です。 

2003年にヒトゲノム(ヒトDNAのすべての塩基配列)の解読が終了し、人の遺伝子の数もほぼ解明できました。同時にわかったことはヒトゲノムの98%はタンパクをコードしていない部分(ジャンクDNA)だということも解りました。たいていの人は「あっ、そう98%も無駄にしてるんだ」ここでおしまい。私もそうでした。

しかし近年そのジャンクDNAの部分の機能が次第にわかってきて、けっして”ジャンキー”ではないことが解明されてきています。いまや生命科学の最前線にあるジャンクDNAの研究の成果をわかりやすく解説しているのが本書です。例をあげればヒトタンパクの数の方がヒト遺伝子の数よりも多いという事実、98%の部分が何らかの働きをしていることは明白です。